FXの仕組みの基本

さて、ここまで何回かにわたってグローバル外為行動規範について書いてきましたが、ここで本サイトのもう一つの主役である外国為替証拠金取引(略:FX)についても考えてみましょう。

そもそもFXとは何なのか?このブログを読んでいる方は皆さんご存知かとは思いますが、2016年6月号の日銀レビューには以下のように定義されていましたので紹介いたします。

FX取引とは、顧客が取引金額の一部を証拠金として予めFX会社に預託し、成立した取引の決済を任意の期日まで延期することができる外国通貨の売買取引(※金融商品取引法にて定義された通貨関連デリバティブ取引)である。

日本においてFXは、1998年の外国為替管理法改正の外国為替取引自由化をきっかけに登場し、その後20年ほどの期間で急激に一般投資家に浸透しました。現在では個人投資家による外国為替取引市場として世界最大級の規模にまで成長しています。また、現在日本にはFX取引市場が2つ存在します。

  • 取引所取引(東京金融取引所、商品名「くりっく365」)
  • 店頭(OTC)取引

ただ、取引高を比較してみると、全FX取引高の99%以上がOTC取引となっているので、本ブログでは特に断らない限り、OTC取引について述べるものとしますので、ご了承ください。

 

では、FX取引の仕組みについて考えてみましょう。

個人投資家の立場からすると、FX業者がどのような仕組みでサービスを提供しているかについて考えたことは殆ど無いかもしれません。ただ、これからは(特にグローバル外為行動規範の観点から)FX業者選びの重要なポイントになるかと思いますので、ここで簡単におさらいしておきましょう。

出典:日銀レビュー2016年6月

主な登場人物(組織)とその役割は以下の通りです。

  • 顧客
    • 投資家の皆さんです。基本的には個人投資家が殆どですが、顧客属性としては法人格を有している顧客も存在します。
  • FX会社
    • 日本でFXサービスを個人顧客向けに提供するには、第一種金融商品取引業者として金融庁に登録し、金融先物取引業協会の会員になることが求められています。ここでは、FX専業会社だけでなく、FXサービスを提供する証券会社や銀行も含みます。
  • カバー取引先
    • FX会社が顧客との取引により発生したポジションの調整として行う取引の相手先です(※)。国内外の金融機関(銀行)や、最近ではノンバンク系の企業(ヘッジファンドなど)もカバー取引先として名を連ねていることが多いです。
  • プライムブローカー
    • プライムブローカレッジサービスを提供している金融機関です。プライムブローカーの信用力を使い、FX会社に代わってカバー取引先との間で資金決済を行います。FX会社は、カバー取引先各社に証拠金を差し入れる必要がなく、決済も発生しません。その代わり、FX会社はプライムブローカーに証拠金を差し入れるほか、取引に応じて手数料を支払います。

 

上の図では顧客の売り注文と買い注文をFX会社の中で「マリー(※)取引」としてオフセットしていますが、実はすべてのFX会社がこの「マリー取引」をしているわけではありません。

この辺の違いについては、また別途書きたいと思います。

(※)ここで言う「マリー」という言葉は英語の「結婚」を意味する言葉から取られており、「マリー取引」とは売りと買いのポジションをくっつけて相殺/ネットすることを表しています。相殺して調整できなかった出っ張りのポジションの部分をカバー取引先に出します。

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